NO.4秋季号 2000年9月1日発行

農POと作物づくり全農営農総合対策部 生産資材研究室
技術主管 林 英明

梨地クリンテートを利用した夏秋どりイチゴ「クリンテートだよりNo3」で散乱光の積極的な利用について述べましたが、梨地クリンテートは、フィルムを透過した太陽光が散乱光になる割合の多いフィルムです。特殊成分が練り込まれた梨地クリンテートは、乳白色をしたフィルムで、普通の透明な農POより透過光が10~15%程度少なくなりますが散乱光は大分多くなります。

この梨地クリンテートを使って、夏でも品質の良いイチゴを収穫しているところがあります。ご存じのように我が国のイチゴの収.穫期は普通11月~6月で、7月~10月の収穫は極めて少ない状態にあります。それはイチゴが冷涼な気侯を好み、夏は暑さで果実が肥大する前に成熟して軟化してしまうためです。ところが、山梨県の八ヶ岳山麓では、高冷地の冷涼な気侯と被覆資材を上手に使って夏から秋にかけて良質の果実を収穫しています。

八ヶ岳山麓のイチゴは四季成性の品種です。農PO(クリンテートDX)を外張りしたパイプハウスに、白色マルチ(サンパワーホワイト)を敷設して、4月下旬から5月上旬に定植し、暑さの厳しい7月~8月に梨地クリンテートをハウス内に張ります。梨地クリンテートを内張したハウスは散乱光が多くなって直達光が少なくなりますが、直達光が少なくなった分イチゴの体温上昇と過度の蒸散が抑えられます。また、白色マルチは地温の上昇を防いでくれます。

八ヶ岳山麓の夏秋どりイチゴ(7月上旬)八ヶ岳山麓の夏秋どりイチゴ(7月上旬) その結果、夏でもイチゴはハウス内で良好な生育をし、品質の良い果実が収穫できます。栽培農家によると、「夏のハウス内温度を下げるために以前はアルミ箔を織り込んだ遮光ネットを使用していたが、遮光で光線不足になって良い果実が穫れなかった。梨地クリンテートに替えてからは、光が十分入って高温障害もなくなり、品質の良いイチゴが安定して穫れるようになった。」とのことです。 事実、梨地クリンテートを張ったハウスに入ってみると、明るく、涼しい感じがして、穫れたイチゴは形・色が良く、酸味・甘味が程良く調和した美味しいものでした。

近年、ハウスを周年的に利用したいという要求が強まり、夏場の高温対策が大きな間題になっています。フルオープンハウスや冷房システムの導入等の高温対策もありますが、これらはいずれも多額の投資が必要です。梨地農POを使った高温対策は、どなたでもできる費用のあまり掛からない方法です。夏まきホウレンソウヘの適用等、梨地クリンテートを使った高温期の良品生産に、ぜひ挑戦してみてください。

がんばる!クリンテート家族
19万リットルの灌水でメロンの根を深く張り良品質メロン生産茨城県鹿嶋市荒野(JAしおさい)
大川 俊治 さん

平成11年のメロン作付け前、三善加工の営業の方からクリンテートDXを紹介され、試験的に間口5.4m、奥行き100mのパイプハウスに使用してみました。
鹿行地域の平坦な畑作大地では、これまでの農ビでは春一番や秋の台風シーズンの強風下では、伸びて何度も破損したり、マイカ線が切れたり大変な苦労をしてきましたが、クリンテートは、粘りがあり伸びないため、バンドレスで充分強風に耐えることができ、安心して使える農ビにはない魅力あるフィルムです。
張替時は軽くて作業がし易く、また少しくらいの汚れは、一雨降れば新品同様にきれいになることも良い点です。
クリンテートは、日中の最高温度は農ビに少し劣るようですが、朝明けの最低温度は農ビとほとんど変わらず、間題としては、ハウス内が乾燥気味の様子に感じられるので、換気には十分注意が必要です。
私の春作のメロン中心の作型では、定植前のフィルム張替前に10アール当たり約10万リットルの灌水をします。その後、開花前に10アール当たり1万リットルを、着花後には4日目毎に1リットル位を8回灌水して、合計19万リットルの水を使用して、メロンの根が深く張るような素質を作る水の使い方をしています。
大川さんとメロンづくりのパイプハウス大川さんとメロンづくりのパイプハウス私は、クリンテートDXは、散乱光による光線透過のため、メロンが肌焼けもなく自分なりにすばらしい結果が出せたと思っています。
私は、なお、春ピーマンのマルチフィルムについてですが、従来の農ビと赤外線フィルムを併用した時に比べて、クリンテートDXと赤外線フィルムを併用してからは、地温が1度から1.5度も高くなり、増収につながっています。
今後とも生産者が安心して使え、必要とする良い製品づくりをお願いいたします。

大川さんのパイブ八ウス
春メ□ン(2~5月):問口4.5m×60m 17棟
春ピーマン(2~4月):問口5.4m×100m 2棟/間口5.4m×66m 3棟

がんばる!クリンテート家族
色鮮やかなアルストメリアをグローマスターの二重力一テンで茅野市(JA諏訪みどり)
柿沢 勝一 さん

私とクリンテートのつきあいは、平成5年に長野経済連南信支所でのフラワーフェアの資材展示場で、三善加工の営業の方からバンドレスハウスの農POフィルムの話を聞き、その説得力のある話と1枚のサンプルをいただいたことから始まりました。
早速取りつけた所、その年に台風がきたのですが、クリンテートバンドレスハウスは風通しがよく、ふくらんでいるだけで抵抗なく風が通り過ぎていくのを目の当たりにし、驚きました。そんな物理的なことだけで、納得して、順次クリンテートに切り替えていきました。
その後、三善加工の営業の方との話で紫外線カットフィルムのグローマスターの二重カーテンが花栽培に良いのではとのアドバイスを得て、取り入れてみました。
二重カーテンとアルストメリア二重カーテンとアルストメリア私は、その結果、アルストメリア等では別のハウスの同品種に比べて見て、色が鮮やかであることが分かりました。また、葉焼け等も少なくなっていました。メーカーの方の言う通りでした。
私は、私は、自分なりにメーカーが研究された内容を理解して、色々と工夫を重ねて進めていますが、内張りカーテンで三善加工の紫外線カットフイルムグローマスターを二重カーテンで使用してから(外張りを含めて三重張り)、夏は涼しく、冬は暖かいハウスになり、作物栽培に好適な環境となっています。
また、周年栽培でクリンテートを張りっぱなしにしており、省力にもなって喜んでいます。パイプハウス12棟のうち、4連棟に二重力一テンを使用し、4年目で評価は良好です。

外張り:クリンテートDX 0.1厚/内張り:グローマスター0.075厚

がんばる!クリンテート家族
JA茨城旭村をたずねて
収穫期直後の被覆資材推進で予約とりまとめ
JA茨城旭村は、我が三善加工(株)茨城事業所の地元にあり、太平洋に面し、肥沃な土壌に恵まれた鹿島灘にあります。
ハウス栽培の先進地として全国に名を知られておりますが、クリンテートを被覆資材の中心として取り扱っていただいています。
今日は、営農指導課杉本課長にお話をお伺いしました。

JA茨城旭村では、自然環境を生かし、徹底した生産管理体制のもとで、メロン、アールスメロン、トマト、ほうれん草、イチゴなどを生産しており、とりわけ11の生産部会が活発な活動をしており、JAでは積極的な支援活動を行っています。
なかでも、最大規模の生産部会がメロン部会で、昭和41年の発足から34年の歴史があり現在388名が所属しています。

JAでは保温資材の農家個別推進を実施しており、イチゴは、5月10~20日に、メロンは、6月10~30日に実施しています。
今年のメロン用被覆資材推進は、JA職員とメーカー担当者が3班の推進班で行い、部会員200戸に訪問推進しました。今年も約70%の予約注文を取りまとめすることが出来ました。

私は、自分なりにメーカーが研究された内容を理解して、色々と工夫を重ねて進めていますが、内張りカーテンで三善加工の紫外線カットフイルムグローマスターを二重カーテンで使用してから(外張りを含めて三重張り)、夏は涼しく、冬は暖かいハウスになり、作物栽培に好適な環境となっています。
JA茨城旭村では、クリンテートデラックス(DX)に力を入れ、毎年実績を伸長させてきていますが、今後も生産農家の声を大事にして進めていきたいとのことでした。
三善加工(株)茨城事業所としては、JAとの連携を強化して、生産農家から信頼されるフィルムづくりで期待に応えていきたいと思っています。

(茨城事業所石崎記)

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