NO.5冬季号 2000年12月1日発行

農POと作物づくり-農POを使用した関東の軟弱野菜生産-全農営農総合対策部 生産資材研究室
技術主管 林 英明

1.消費地に近い地の利を生かした軟弱野菜生産軟弱野菜は、その名のとおり軟弱で鮮度が失われやすい野菜です。1回に食べる量は少ないのですが、その代わり、ほとんど毎日食卓に上ります。言い換えれば、軟弱野菜は生産・流通にあたって鮮度保持にことのほか気配りと工夫が必要な野菜で、多品目・少量・連続消費が行われる野菜です。新鮮なものを供給するため、軟弱野菜は古くから都市近郊で生産されてきましたが、野菜の広域的な輸送・流通体制が整備され現在でも、関東は大消費地に近い地の利を生かして、軟弱野菜の栽培が盛んです。

関東の軟弱野菜はホウレンソウ、コマツナをはじめ、ニラ、ナバナ、シュンギク、パセリー、ミツバ、サラダナ、ワケギなどです。千葉県南部のナバナのように冬期の温暖な気侯を生かした栽培や、栃木県北西部(高冷地)の雨よけ・夏秋どりホウレンソウのように地域の気侯条件を生かした栽培もありますが、関東の軟弱野菜生産の中心は、なんといっても都市近郊の土地を高度に利用した周年栽培です。都市近郊では豊富な雇用労力を使って、同じほ場に年に何回も作付けし、連続して出荷します。

2.農POを使ったコマツナの周年栽培コマツナは東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県で栽培の多い軟弱野菜です。ビタミンAとカルシウムを多く含む緑黄色野菜で、続けて作っても連作障害が出にくいのが特長です。年間を通して需要があることから、昭和40年代までは露地栽培とトンネル栽培を組み合わせた周年栽培が行われ、昭和50年代に入ってからはハウスを利用した周年栽培が多くなりました。そのハウスやトンネルで、近年、農POが多く使われるようになってきました。

神奈川県平塚市城島地区のコマツナ神奈川県平塚市城島地区のコマツナ 神奈川県平塚市城島地区は30年以上続いているコマツナの産地ですが、しぱらくぶりでお訪ねすると、コマツナ栽培用のパイプハウスで以前張られていた農ビはすっかり農POに替わっていました。また、神奈川県秦野市鶴巻地区の軟弱野菜生産農家のAPハウスも農POが張られていました。 農PO(長期展張用)は張り替え労力の節減や、焼却処理時に有害ガスが発生しないことから導入されたようですが、農家のお話では、農POは農ビより汚れにくく、風に強く、コマツナの生育もよいとのことでした。 また、夏にフィルムをはずしてハウスに雨を入れたいとき、はずした農POを保存してもべとつかないので取り扱いが楽だとのことです。

農POを使った軟弱野菜の生産が、増えていますが、農POは透明な1~2年展張の汎用性タイプや4~5年展張の長期展張タイプの他に、梨地フィルムや有孔透水フィルムなど機能の異なるフィルムが販売されています。今後は、機能の異なる農POを上手に使った高度な軟弱野菜生産の展開が期待されます。

がんばる!クリンテート家族
クリンテートによる高品質セロリ栽培浜松市(JAとぴあ浜松)
鈴木 實 さん

私は、浜名湖に面した古人見地区で、露地栽培3反、パイプハウス3反、屋根型ハウス7反の圃場で9月から4月までセロリを栽培、収穫後順次、トマト、メロンを栽培しています。
クリンテート導入は、焼却処理が可能で、農ビより軽く、価格的にもメリットがあると言う農協の指導によるもので、かれこれ10年以上前です。クリンテートを使用してみると、大変使い易く、巻き上げ部分は軽く逆巻きせず、土に付く部分は農ビに比ベバリバリにならず、強度も変わらない、また破れに強く、春一番の強風も気にならなくなりました。
わが地区は、遠州の空っ風と言われるほど、季節風が強く、農ビ展張時は破れて困っていました。また、面積が一番広い屋根型ハウスの張り替えも、ビニペットにスプリングを入れる間隔が広くなり、展張作業が大変楽になりました。使用していくうちに、三善加工の営業の方とも顔見知りとなり、クリンテートの説明を受け、ビニールとの違いを理解し農業用として、より理想に近いフィルムだと認識し、現在外張り、内張りすべて、クリンテートを使用しています。
鈴木さんのセロリ栽培ハウス鈴木さんのセロリ栽培ハウス私は、クリンテートの特徴は散乱光と聞いており、セロリ栽培に於いては特に芯焼けがでることで、苦労が多かったのですが、十分な灌水と散乱光の多いクリンテートの使用により、芯焼けが少なく、非常に高品質のセロリが収穫できるようになりました。
私は、作物によりクリンテートを使いわけしておりセロリだけ栽培するハウスは 梨地フィルム、セロリからメロン、セロリからトマトのハウスには U-FOフィルムを展張し、作物にとってより良い環境を作り、高品質の作物生産を目指しています。

JAとぴあ浜松伊佐見支店の伊代田和宏さんが鈴木實さんにインタビューしてまとめた内容です。JAとぴあ浜松管内の、古人見地区、豊西地区、大久保地区、白須賀地区等はセ□リ栽培が非常に盛んな地区で、多くの農業の方にクリンテートを使用していただいております。

がんばる!クリンテート家族
風に強いクリンテートで安心して栽培ができます酒田市(JA酒田市袖浦)
佐藤 茂 さん

私は、平成5年からJAに薦められたクリンテートを展張したパイプハウス(間口7.2m*80m、20棟)でアンデスメロン、赤肉メロンと青首大根の栽培をしています。
メロンは、2月下旬から播種を行い、1ヶ月程育苗して3月下旬から定植します。2本の子づるを伸ぱして、1株から4個の果実を収穫します。

とれたて大根と佐藤さんご夫婦とれたて大根と佐藤さんご夫婦私は、砂丘畑のため、ハウス内は湿度が少なく、病害が出にくく、水管理が容易なため糖度の高い品質の良いメロンが収穫できます。
私は、加工用の青首大根は、9月中旬からシーダー直播きし、間引き、追肥、消毒などの管理作業をして、翌1月上旬から2月に収穫します。
私は、私の住む酒田市袖浦地域は西が日本海に面した砂丘地にあり、海洋性気候で夏は高温多湿、冬は強い北西の季節風が吹く、風雪の厳しい所です。
私は、クリンテートデラックスは、風に強く、どんなに吹いても破れにくく、また穴があいても広がらないので、安心していられます。
今後ともJA営農部のご指導を得て、営農の継続をしていきたいと思っています。

JA酒田市袖浦をたずねて-営農相談日に作付け計画等の相談活動を実践-JA酒田市袖浦は、山形県北西部の庄内平野の庄内空港を有する地域にあります。
東京からの飛行機が、庄内空港へ着陸する時に窓から見えるハウスのフィルムは、ほとんどがクリンテートです。

JA酒田市袖浦は、正組合員数964名で「人と人の心の結びつきを大切に、時代に深くかかわっていきたい」とのキャッチフレーズで組合員、地域住民との距離が近い優れたJAです。営農部の農業資材担当チーフの池田さんと営農企画担当チーフの村上さんにお話を伺いました。

JAそでうらのリーフレットよりJAそでうらのリーフレットより 営農部の大きな仕事としては、営農相談日を設定し、ハウスの利用体系等、作付け計画の相談活動を実施していることです。 果菜関係では、集団指導を充実させるため、各種講習会や圃場巡回を部会組織と一体となって実施しており、メロン・野菜・花等9部会の活動を活発にしたいと心がけています。 資材注文は、いちご関係が9/25に、春物が12/25の年2回の取りまとめを中心にすすめています。 紫外線カットのグローマスターは、トマトプラスホウレンソウ農家で使用しており、スリップスやコナジラミの発生を防止しています。 JA酒田市袖浦は、クリンテートだよりのサブタイトル「クリンテートによる新しい営農を提案します」を文字通り実践されているすばらしいJAの一つです。 三善加工としては、今後ともクリンテートの品質向上と広幅品の提供が出来るように努め、末長くクリンテートを愛顧いただきたいと考えています。(東京営業所嶋崎記)

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