NO.6春季号 2001年3月1日発行

農POと作物づくり-クリンテートDXを使用したメロンの大規模・良品生産-全農営農総合対策部 生産資材研究室
技術主管 林 英明

農POの性能と使い勝手の良さが、メロン栽培で高い評価を得ています。
さる2月6目、我が国有数めメロン産地である茨城県の鹿行地域をお訪ねして、メロン生産の状況を見聞きしてまいりました。今回は、どんな状況で、又どのような方法で農POが使われ、どのような効果を上げているかを皆様にお知らせいたします。

1.鹿行地域のメロン生産

旭村のメロン用パイプハウス風景旭村のメロン用パイプハウス風景 鹿行地域は鹿島灘に面し、冬期温暖で目照に恵まれた、やや風の強いところです。メロン栽培の歴史は古く、プリンスメロンの栽培が始まった昭和30年代末からプラスチックフィルムを使った被覆栽培が行われています。 三善加工(株)の嶋崎所長さんと石崎さんのご案内で旭村と鉾田町を訪れたとき、そこでは1月上旬から始まった半促成栽培メロンの定植が終わりに近づいていました。延々と続くメロンハウスが、時折、日の光を浴びて銀色に輝く様は壮観でした。 この地域の農家は、1戸当たり平均50~60棟・1ha程度のハウスを所有し、メロンとトマトを栽培しています。ハウスは間口3m・棟高1.8mのベトコンハウスと間口5.4m・棟高2.3mのパイプハウスです。

2.メロン栽培における被覆資材の利用

クリンテートを外張り・トンネル・マルチに使用している皆川さんのハウスクリンテートを外張り・トンネル・マルチに
使用している皆川さんのハウス
鹿行地域のハウス栽培の作付体系は、半促成栽培メロンの後に抑制栽培メロンを作付けする体系か、半促成栽培メロンの後に抑制栽培トマトを入れる体系です。 半促成栽培メロンは12月まき・1~2月定植の4~6月どり、抑制栽培メロンは7月まき・7月定植の9~10月どり、抑制栽培トマトは6月まき・7月定植の9~12月どりです。 ハウスでは様々な資材が使用されています。半促成栽培のメロンでは、保温のために、ハウスの外張り用フィルム、ハウス内のトンネル用フィルム、ハウス内の小トンネル用不織布、マルチ用フィルムなどの被覆資材が、またダクトに水を詰めた水枕なども使用されています。抑制栽培ではハウスの外張り用フィルムと防虫用ネット・遮光用ネットが使用されています。

被覆資材の中で最も購入費の掛かるのがハウスの外張り用のフィルムですが、これが大変合理的に利用されています。外張り用フィルムは3~4年使います。1年目は半促成のメロン栽培が始まるときにハウスの外張りとして展張し、抑制栽培のメロンまたは抑制栽培のトマトが終わった時点で撤収します。そのフィルムを2年目と3年目は半促成メロン栽培のハウス内トンネルに使い、さらに4年目にマルチに使うこともあります。このように鹿行地域では、フィルムを使える間は、徹底的に使っています。

3.大規模栽培で使い勝手の良いクリンテートDX鹿行地域におけるハウスの外張り用フィルムの使用状況は農ビと農POが半々ですが、農POの使用割合が年々多くなっています。

品質の良いメロン作りをされている旭村の田口智雄さんと鉾田町の皆川博美さんからお話をお伺いしたところ、田口さんは100%クリンテートDX(農PO)、皆川さんも90%はクリンテートDXを使っているとのことでした。クリンテートDXを使う理由は「クリンテートDXと農ビでメロンの生育・品質に差はない」、「クリンテートDXは軽くて張り換え作業が楽で、風に強く、汚れにくく、トンネルに使用すると開け閉めが楽に行える」ためだそうです。

4.農POの使用効果農POの使用が鹿行地域で増えているのは、この地域のメロン生産に農POが適し、役立っているためです。クリンテートDXが半促成のメロン栽培に必要な保温性を持っていること、軽いために多棟ハウスの張り換えが楽になること、汚れにくく滑りが良いために2年目・3年目のトンネル利用に都合がよいこと、さらに値段が手頃なことなどが、農POが使われる主な理由と考えられます。

現在、ハウス被覆用のフィルムは素材・特性の異なるものが多数市販されています。生産現場に適したフィルムを選定して、農業経営の向上に役立つように上手に使いこなすことが重要です。

がんばる!クリンテート家族
クリンテートDXの雨よけハウスアスパラの囲年栽培で高収益実現佐賀県北茂安町(JA三養基)
アスパラガス部会

JA三養基は、佐賀県東部に位置し、背振山地から筑後川に向かって南に平野が広がっている地域にあります。
JA三養基アスパラガス部会は、大川定道さんが代表者で専業農家78戸を含み88戸で構成され、北茂安・南茂安・三川・上峰・中原の5支部があり、総ハウス面積150,000㎡、350棟の施設を有しています。特に部会員の栽培技術のレベルアップを図るために、役員が展示圃、試験区を設置し、各支部ごとに月1回現地検討会を行い、試験区の栽培状況確認を実施するなど活発な部会活動を行っています。
JA三養基アスパラガス部会は、昭和59年に設立され、61年の病害発生を機に雨よけハウスを導入し、夏場の高温対策のため換気扇も設置しています。63年からは、北海道産苗をリレー導入し、周年裁培による安定出荷を行っています。
また、平成5年に、西南暖地で最初の大型選果機を導入し、機械選別を行い、品質のばらつきを少なく、色も濃い、市場評価が高い良品を生産しており、共販価格が高く、高収入に結びつけています。
また、アスパラガスの一日予冷による鮮度保持に努めており、関東、関西、九州のいずれの市場でも好評を得ています。

ハウスは、台風対策のため大型ハウスを導入しており、雨よけにより病害虫発生予防と減農薬栽培に取り組んでいます。
クリンテートDXは、環境にやさしいフィルムであり、軽く、張替作業の省力化が図られ、ビニールに比べ長期展張することが出来、コスト低減に役立っています。
JA三養基経済部営農課長の吉村俊弘さんから話を聞かせていただきましたが、JAと部会との連携が良く、施設コストの低減化を図るため、補助事業の積極活用、系統資材の予約一括購入など先進的な取り組みをされています。

がんばる!クリンテート家族
クリンテートハウスの観光いちご園は、大盛況横須賀市(JAよこすか葉山)
志村 叔幸 さん

私は、もう10年以上前から日本農業新聞で知ったクリンテートを展張したパイプハウスで観光いちご園を経営しています。5.4m・30mの4連棟が2つで1.2畝の面積です。
原田さんハウスでのいちご狩り風景原田さんハウスでのいちご狩り風景私は、この津久井地区では、14戸の観光いちご園農家があり、京急と提携して進めており、年間8万人がいちご狩りに訪れます。
この2月の10,11,12日の3連休で、8,000人が訪れ、盛況でした。

ハウスの一区画に一度に200人もの観光客が入ると、一人平均60~80粒食べますので、食べ頃のいちごがなくなってしまいます。
いちごは、9/20に定植し、翌年1月から5月末まで収穫します。品種は、形、甘みが良い「鬼怒甘」を栽培しています。

実は私は、ハウスみかんの専業農家なのです。
クリンテートハウスで志村さんとJA加藤さんクリンテートハウスで志村さんとJA加藤さん私は、無加温で、無農薬のハウスみかんづくりをしていますが、消費地の皆さんに品質と価格で理解いただけない状況です。
私は、今年から、三善さんが薦めるクリンテートマーキュリーを展張して栽培しようと思っています。また、内張りには、紫外線カットのグローマスターを使用し、スリップス類の発生を防いでいます。
私は、その他、無農薬栽培のため、焼酎やにんにく・とうがらしの漬け込み液などの散布もしています。

風に強く、取り扱い易く、保温性もあるクリンテートで安心していますが、これからもよりよい品質のクリンテートを提供してください。
JAよこすか葉山北下浦支店の営農経済センター加藤農産次長の案内で、津久井地区の志村叔幸さんと原田利雄さんを訪ね、色々と聞かせていただきました。

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