NO.14春季号 2003年3月1日発行

農POと作物づくり-北海道における施設栽培と「農PO」(1)-元北海道立花・野菜技術センター
特別研究員 土肥 紘

「クリンテート」が上市された頃から濃淡まだら模様ながら「農PO」に関わりを持たして頂いた者として、〔北海道の施設栽培と「農PO」〕、〔「農PO」に期待する想い〕の程を述べさせていただきましょう。

北海道の施設栽培と「農PO」の関わり北海道の野菜・花園芸作は、年代毎に(表)に示したような言葉遊びでくくれるような位置付けとして進展して参りました。野菜の作付けは、'94をピークにやや減少していますが、現在6万3千ha、粗生産額1千9百億円、花は'90年代後半の停滞から漸増に転じて現在1千3百haあり、粗生産額は150億円で、農業粗生産額1兆1千億円の中にしっかりと位置付いています。

施設栽培は、'50~60年代にトマトの竹支柱を利用した竹幌式ハウス、両屋根型鉄骨や丸屋根型鉄パイプハウス、その後構造改善事業等で導入された間口10m前後の大型パイプハウスから現在主流の間口5~6mの地中押し込み型のパイプハウスとなり、野菜で'75年の2百haが現在3千2百haに至り、さらに漸増しています。今後も、トンネル作型から、初期投資は要しても高品質・安定生産が省力的に得られて結果的に有利なコスト計算が成り立つハウス作型への移行が進むものと思われます。雨よけ栽培も現在900haと定着しています。花もその栽培には殆どが何らかの施設を利用しており、北海道の園芸作は今後ますます施設への依存度を高めて行くことになりましょう。

さて、北海道と「農PO」の関わりですが、(表)にありますように「クリンテート」上市早々に普及担当の熱血漢(I氏)が単身で展張試験を依頼に来た時に始まりました。当時、ハウス被覆資材には、幾つかの「酢ビ系」の性能も検討しながら「塩ビ」しか考えられない状況で、「特殊ポリオレフィン」フィルムという初めて聞く名の「特殊」の意味さえも理解出来ていなかった試験担当者(実は、筆者)は、保温性をのみ重視して、その特性を充分に評価し得ませんでした。

(表)北海道における園芸作の変遷

ただし、フィルムに鮮やかに印字された「クリンテート・農PO」の名は訪れる視察者には大いにPR効果がありました。しかし、I氏の熱意は終息せずに、その後トンネル用フィルムとして実用化、機能性ハウスフィルム「グローマスター」の花き類の病害虫抑制効果、機能性マルチフィルム「ミラネスク」「ミラネスク ひえひえ」の露地葉根菜および花きの安定生産と害虫回避効果による実用化へと結実しました。特に、「ミラネスク ひえひえ」の効果は画期的なもので、アザミウマやアブラムシのみならずコナガやモンシロチョウの食害軽減も認められて、全国的な環境調和型農業技術会議においても減農薬有用資材として高く評価されました。

その後も、クリーン農業、省力・省資源化の方向の中で、それらに即対応した新資材の実用化試験を通しての関わりが続いています。「農PO」の名を知らしめた先駆"社"として、今後とも新時代の農業技術を施設・資材を通して先導していくお役目を期待しております。

がんばる!クリンテート家族
クリンテートDXで質の高いトマトづくりを北海道平取町(JA平取町)
武田 浩則 さん

我が町平取は日高山脈を後方に臨み、そこから流れる沙流川の恵みを受ける農業の盛んな町です。町を見渡すと施設ハウスがあちこちに建ち並び、名産品であるトマトをはじめとする作物が作られています。
私はそのトマトと後作に胡瓜を栽培しており親から引き継いだハウス7棟を含め、現在、全部で21棟のハウスを所有しています。
トマト苗作りハウスでの武田さんトマト苗作りハウスでの武田さん私のところでは冬の寒さが厳しい1月から苗作りが始まりますが、気温がマイナス15度まで下がる日も少なくありませんので、ハウスの室内温度を保つために暖房機を使用し2重、3重とビニールをかけており、ビニールの保温性に対しては特に敏感になっていました。
そこでJAの資材担当者に相談したところ、クリンテートDXの0.1ミリ厚を紹介されたのをきっかけに使い始めて4年になります。
使用してみると今迄は2重のビニールを巻きおろしする際に、暑さでビニール同士が密着してしまい、とても作業性が悪かったのですがクリンテートDXにはそれがなく、作業性がアップしました。

また保温性、透明度ともに良く、それに伴い暖房機の燃料消費も押さえられ、苗の育ちも上々です。その上、耐久性にも優れ私のように被覆資材が経費上大きなウエイトを占める農家では経費削減の一端をも担っています。
これからも質の高いトマト作りのために、納得のいく商品を使いたいと思います。
【JA平取町の取組み】
JA平取町購買部資材課係長
横堤宏之さん

当JAでは、昭和47年からトマト栽培を始め現在約90haの八ウス栽培面積となっています。その栽培体系のなかで半促成と抑制栽培に分け夏秋トマト産地として、4月から11月まで約8,000tの出荷を行っています。
クリンテートDXについては、6年前から2重カーテンの被覆資材として使用し始め今では、半促成栽培の7~8割位の生産者が使用しています。二重のビニールと言えば、クリンテートDXというような感じで完全に浸透していて評価はまずまずだと思われます。
また、昨年から販売されたクリンテートEXについては、生産資材コスト削減、また農業用廃プラスチック間題による排出抑制とクリーン農業推進の一環として、長期展張型農POの普及と啓蒙をこれからもクリンテートをメインとして三善加工さん、ホクレン、代行店と連携を取りながらさらなる改良と拡販を目指していきたいと思います。 

がんばる!クリンテート家族
マーキュリーでカーネーション栽培長野県八千穂村畑(JA佐久浅間)
井出 希士雄 さん

私は、平成元年からカーネーション作りをしている花農家です。
私の家は代々稲作農家でしたが、米の生産調整で減反面積が段々増加したのを契機に、水田転作としての花の栽培を始めました。

最初は露地で菊の栽培を手がけましたが、現在は業務用を主体としたカーネーションに絞ってハウス栽培をやっています。
ハウス前でカーネーションを抱いた井出さんご夫妻ハウス前でカーネーションを抱いた井出さんご夫妻栽培面積は2,000㎡、春・秋2回切りの土耕栽培でもっぱら私と家内の2人で従事していますが、収穫は1本1本切り取っていき人手がかかりますので、最盛期はパートの人に来てもらったり子供に手伝わせたりして対応しています。
施設は、2棟の鉄骨アクリルハウスと5連棟のパイプハウスです。
鉄骨ハウスは、平成元年にカーネーションの栽培を始める時に補助事業で導入しましたが、パイプハウスの方は、規模拡大をするにあたってできるだけ費用をかけないで設置しようと思い、自分達だけでパイプを組み被覆しました。

パイプハウスに張るフィルムを選ぶ際、JAから、長期展張ができ廃プラ対策にも良いフィルムがあるので是非使ってみないかとの薦めがあったのでクリンテートマーキュリーを張ったのですが、実際張ってみますと軽くて作業性が良く、時間が経っても流滴性が最初の頃と同じなので採用してよかったと思っています。 

南佐久でクリンテートを使ったのは私が最初でしたが、最近は使う人が大分増えてたようです。
カーテン用には、余分な湿気が調整でき病気の発生を防止できるため全棟でクリンテート透水カーテンを使用しています。
また、害虫忌避効果のあるグローマスターも1棟で試験的に張って効果をみています。

今年は、おかげさまでJA主催の14年度フラワーフェスティバルで県知事賞をいただきましたが、これも日頃の努力の積み重ねと、県農業改良普及所ならびにJA営農指導部の皆様のおかげと感謝しています。
これからも、農家の目線にあわせた高品質で長く使えるフィルムを開発していただくことを期待しています。

(株)ジェイエイ栃木グリーンを訪ねて新たな企画としてクリンテートを日頃加工して頂いている各県の加工場の紹介を致します。今回「(株)ジェイエイ栃木グリーン」をご紹介致します。

地理的には栃木県県央に位置しJR宇都宮駅より1つ目の岡本駅が最寄りの駅となります。また栃木県と言えば、全国的に有名な「苺(とちおとめ)」の生産量は日本一です。それに餃子の県としても有名です。(ニラの生産も全国1位です。)他にもいろいろ有名な生産物ありますが、その栽培にとって欠かせない生産資材(パイプ・被覆フィルム等)を系統直営工場として供給しています。また同じ敷地内にこちらも栽培に欠かせないBB肥料の製造工場があります。

ジェイエイ栃木グリーンの皆様は「高品質・低価格・環境配慮」をスローガンに、独創的な発想と情熱的な行動をモットーに農業の未来に貢献すべく日々努力されています。

組織機構の話をしますと、資材推進課と資材加工課があり、各JAを訪問し資材の相談、新しい技術の提案等を資材推進課が行い、各JAのご注文(年間180万m)のハウス用被覆フィルムを総勢11名体制で加工しています。

高周波1台、熱シール機2台、半自動機2台、ハトメ機2台を駆使しながら、最良の製品作りを心掛けています。皆様方、ハウスフィルムに精通された人ばかりで、クリンテートの品質にご助言いただくことがあります。これもひとえに系統直営工場としての自覚と痛感いたします。
(文責武末智徳)

クリンテートを加工中です
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(株)ジェイエイ栃木グリーン加工課の皆さん
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