NO.17冬季号 2003年12月1日発行

農POと花づくり-農POは何故花によいかII-全農営農・技術センター
嘱託 並河 治

長期栽培する花が多い野菜では一旦植え付けてから何年も栽培するものはほとんどないでしょう。しかし、花はそうではありません。バラでは3~5年、ガーベラは3年が普通です。カーネーションは普通1年ですが、最近は2年栽培が普及してきました。デルフィニウムやキンギョソウでも、1度植えると3回ぐらい切るので、1年以上という場合が普通です。

クリンテート張りハウスによるパンジーとノースポールの栽培クリンテート張りハウスによる
パンジーとノースポールの栽培
栽培期間中にフィルムを張り替えることは不可能です。したがって、長期間(5~8年)使える硬質フィルムを使うことが常識でした。 ただ、硬質フィルムはかなり器用でないと自分で張り替えることが難しく、業者に頼む費用はバカになりません。筆者は、農POは自分で張れる程度の規模のハウスに適していると思いますが、従来の農ビに比べ、耐久性のあるクリンテートデラックス(DX)クリンテートエクストラ(EX)は、価格や手間賃の点でも2~3年続けて栽培する花にとって、きわめて適したフィルムだと考えます。特に大型ハウスで花を栽培していて、育苗に100㎡欲しいとか、労力的にやや余裕があるので5a~10a施設を増やしたい時などには最適でしょう。

紫外線カットフィルムも花に使える紫外線カットフィルムはアントシアニンによる発光を抑えるから花には使えないという神話がまかり通ってます。しかし、種類や品種を選べばそんな心配は全然ありません。

現在バラの品種の中で最も売れているのは「ローテ・ローゼ」という赤バラで、全体の30%近くを占めています。 かつて、全国で最大の花の品評会、関東東海花の展示会で最高の評価を得たのが、「紫外線カットフィルム」の下で栽培した「ローテ・ローゼ」でした。花色が明るく、この品種にありがちな冬期の花弁の黒ずみが全く見られなかったためです。

もちろん、紫花が中心のリンドウ、デルフィニウムなどの切花、パンジーやアゲラタムなどの苗物には使えないでしょうが、明るい赤、橙、黄、白などの花が咲くものについては問題ないでしょう。むしろ農家が困り果てているスリップスや灰色かび病の抑制を狙った、グローマスターの、花に対する普及を考えては如何でしょうか。ただ花色の選択や、やや徒長しやすいので通気を他のフィルムを使った場合よりも良くするなどの注意は必要でしょうが、何も花を「のけ者」にすることはないでしょう。

花は薬剤散布の回数が多い野菜と違って、花弁だけでなく花に少しでもしみがあったり、スリップスの吸液の跡があっただけで、市場では叩かれます。ダニの被害の見える花は売り物になりません。農薬の散布回数の決められている野菜に比べ、花の散布回数は数倍になっています。花に使うフィルムは、農薬がかかっても劣化しないことが大切です。

がんばる!クリンテート家族
UFOで良質なスプレー菊を生産鹿児島県輝北町(JAそお鹿児島)
網屋 誠二 さん

こんにちは、私は鹿児島県曽於郡輝北町でスプレー菊を栽培している網屋誠二です。私は、現在32才、山口県出身で以前は福岡県で会社員をしていました。いわゆるIターン農業者です。
輝北の農業公社で2年間研修生として勉強して、1年前に独立して現在妻とともに一生懸命頑張っているところです。

スプレー菊ハウスでにっこり網屋さんスプレー菊ハウスでにっこり網屋さん独立する時に、ハウスを造りそのとき三善加工(株)のクリンテートを展張しました。
現在は、5.7m間口の50m2連棟ハウス3棟と、3連棟ハウスが3棟あり33aで、スプレー菊を栽培しています。
収穫は、毎月収入があるように2連棟で母株を作り他のハウスで3回転できるようにしています。

しかし、実際にやると研修生としてやっていた時と違いとても大変で収穫時期の忙しい時は、パートさんをお願いしても夜遅くまでやっています。

会社員の時と違い、労働の分、頑張った分が自分にかえってくるところが、やりがいのあるところです。
最後に、そお鹿児島の花農家は約50名ほど部会貝がおりまして、JAと農家でPOフィルム推進しており クリンテートUFOを利用しています。

がんばる!クリンテート家族
農業女性アドバイザーからの寄稿 クリンテートとの素敵な出会い熊本市(JA熊本市)
甲斐 イツコ さん

農PO「クリンテート」という製品名と製造元の「三善加工株式会社」の名称を知ったのは、この10月初旬、ふとしたご縁によるものでした。私は専業農家の主婦、主として夫と二人、水稲の他に、ハウス施設でナスを促成栽培しています。知人からハウス農家の女性の話を聞きたいという人がいるので、会って欲しいと言われたのがきっかけでした。
私自身、別に断る理由もないし、勉強になる事もあるだろうからと気軽な気持ちで会合に臨みました。その出席者の中に、三善加工(株)の取締役の方を初め営業責任者の皆様が居られ、初対面ながらも大変親しくお話し頂きました。
そこでの会話は、少しどころか、大変勉強になる事柄ばかりで、私にとって、実に大収穫の会合になったのです。

ナスハウス内の甲斐さんナスハウス内の甲斐さん農POという資材については、少しは聞いていて知っているつもりでしたが、実は全くの無知に等しかった事を思い知らされました。
我が家のハウスは、パイプハウスの連棟で営農しています。被覆資材には農ビを使用しています。これについては親の代からずっとそうでしたから、別に何の疑問も持たず過ごして来ました。周囲もほとんどがパイプ連棟ハウスなので同じだからということも要因のひとつかもしれません。
しかし、この度の三善加工(株)さんとの出会いによって、我が家のハウスについて、じっくりと見つめ直す良い機会を得ました。

なぜ今までずっと農ビだったのか。大きな理由は自然災害対策でした。九州は強い台風が多く襲来する地帯です。近年でいうと平成3年の17号、19号。平成11年の18号でしょう。特に19号、18号は、ハウスはおろか母屋がひどい損傷を受けた家々も大変多く、それはそれは計り知れない程の大被害でした。
そんな理由で、毎年10月中旬頃迄は、被覆資材をいつでもはずせる様な心構えも必要なのです。
ならばハウスを強い物に建て替えれば良いのですが、まず資金が半端な額でない程たくさん必要ですし、リース制度を活用しても、所詮返済はついてまわります。又、私の住んでいる地域は、早くからハウス園芸が盛んな所で、台風の後の近頃チラホラ耐久性ハウスが増えてきました。
それでも、若い農業者や後継者のいる農家、資金も充分持ち合わせがあり尚かつ建て替え時期を迎えた農家等と、条件は狭まっていて、結果、まだまだパイプハウスが多いのが現実です。
新しく建てられた耐久性ハウスは、大部分は農POで被覆されていますが、とてつもなく強い台風が来ないとも限らない近頃は、それでもまだ農ビを張る農家もあります。それ程台風は恐ろしいです。
農ビは確かに環境に、問題があることは皆熟知していますが、我が家の様なパイプハウスには、今のところこの資材が一番扱い易いのです。台風の前、はがして谷に固定させ、台風が過ぎてから、元の様に張り直すことが容易にできますから。
従って農POの良さ、すばらしさをたとえ学習しても、「農ビ」を、即「農PO」に切り替える事は難しいのが現状です。
もし農POの長所の中に、農ビの様に楽に台風対策ができる性質(しなやかで、小さくまとまり易い)が加わったならば、きっと、すぐに使用戸数は増えるに違いありません。

被覆資材について、勉強するきっかけを作ってくださった三善加工(株)の皆様有難うございます。これを期に、もっと勉強して知識を身につけていきたいと思っています。
いつの日か我が家のパイプハウスにも農PO「クリンテート」の様な資材を張ってみたいし、その時が来れば良いなと願っています。早くその日が来るように、どうかよろしくお願い致します。
クリンテートだよりに寄稿いただきました甲斐イツコさんは、現在JA熊本市茄子部会女性部会長として活躍されています。また、平成15年9月までは熊本県農業アドバイザーとして熊本県の農業行政、農業振興に力をつくされておりまして、バイタリティーあふれるすばらしい女性経営者のお一人です(嶋崎記)

クリンちゃんの豆知識
ぼく、クリンテートのクリンちゃん
クリンテートのハウスをイメージして生まれたクリンテートのマスコットです。
ちょっとおちゃめで単純な性格。
けれど正義感が強く、まじめで働きもの。
好きな食べものは新鮮な野菜。
それに、きれいな空気と水。

いつまでもおいしい空気と水が食べられるように地球をきれいにする方法を考えてみよう。
いま地球環境問題となっているのは、気候温暖化、砂漠化、オゾン層の破壊、酸性雨、森林破壊、生物多様性の減少、海洋汚染、放射能汚染など。
内分泌かく乱化学物質も最近の問題だね。
いろんな問題もきちんと知ることで解決の方法やぼくたちにできることが見つかると思うんだ。
次回は気候温暖化について勉強してみよう。

●すてきな名前をありがとう
ぼくはクリンテートのマスコットです。
ぼくの名前を募集した結果、応募総数292件のなかからいちばん応募数の多かった「クリンちゃん」に決定しました。
応募してくださったみなさん、どうもありがとうございました。
これからはぼくもクリンテートを応援するよ。
ヨロシク!

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