NO.19夏季号 2004年6月1日発行

農POと作物づくり-北海道におけるクリーン農業で農PO近紫外線カットフィルムが普及-元北海道立花・野菜技術センター
特別研究員 土肥紘

曇天日における温室内の気温、CO2濃度、相対湿度の変化(2月23日) 「環境に配慮した安全・安心なクリーン農業生産は北海道の目指す姿!」として、1991年に『北海道クリーン農業推進協議会』を立ち上げて、さらに『北のクリーン農産物物表示制度・シンボルマーク[Yes!clean]』を定めて、「土づくりに努め、収量・品質を保持しつつ、必要最小限の化学資材を適期に用いた合理的な栽培法」の実践普及・拡大を、全道ひとつになって進めています。

多くの産地事例の中で、先駆的、先導的に取組みを進めて成果を挙げている『旭川青果物生産出荷協議会』について紹介致しましょう。

この『協議会』は、旭川管内のJA、生産者組織、出荷団体、旭川市、地区農業改良普及センターおよび北海道上川支庁が一体となって、共通の課題に向かって、まさに協議および実践を重ねながら事業を進めている組織です。

クリーン農業(野菜)を進める上の課題

旭川野菜のめざす方向旭川野菜のめざす方向 旭川地域は、道央上川盆地の中央に位置し、「農耕期間を通して風が少なく、夏季の気温の日夜較差が大きい」という野莱生産に適した気象環境にありますが、一方で害虫の発生が多く減農薬でクリーンな栽培を進める上で、最大の課題は「害虫の防除対策」になりました。 特に管内の重点品目である軟弱葉菜は、マイナーな品目も多く、使用できる登録農薬も少ないために、耕種的あるいは物理的な防除法で、しかも「誰もが導入できて組織的に取り組める技術」を確立することにありました。

物理的防除による減農薬栽培の確立2000年に、旭川(現上川中部)地区農業改良普及センターが中心となり、旭川市農業センターおよび生産者組織と共に「防虫ネットの効果と実用性」について試験検討をしてその実用性を認め、またその翌年には既に道立農業試験場でも害虫行動抑制効果を認めていた「近紫外線カットフィルム(クリンテートグローマスター)の実用性」についても検討して普及性の高いことを実証しました。

クリーン農業技術の普及と組織的な取組み

サヤエンドウのスリップスに対する近紫外線カットフィルムの被害防止効果サヤエンドウのスリップスに対する
近紫外線カットフィルムの被害防止効果
2001年に、これらの結果をもとに「小松菜部会(23戸)」の全戸に、「防虫ネット」と「クリンテートグローマスター」を導入して、減農薬栽培に取り組みました。 その結果、害虫多発時期である夏季でも薬剤防除は1~2回と従前の1/3程度で済み、その他の時期では殆どを無防除で栽培することが可能となりました。

抑制トマト栽培のオンシツコナジラミに対する近紫外線カットフィルム等の発生抑止効果抑制トマト栽培のオンシツコナジラミに対する
近紫外線カットフィルム等の発生抑止効果
この取り組みが、同年『北のクリーン農産物表示制度[Yes!clean]』に旭川地域で初めて登録集団として認証されました。 これを契機に、他の多くの品目部会でも、関係機関連携のもとに「クリーン野菜栽培マニュアル」を作成し、各々統一したクリーン農業技術を実践しながら、登録集団を目指しています。 現在40を越える品目部会が認証され、さらに取り組みを拡大しています。旭川市農業センターにおいて先導的に取り組まれている試験成果にも期待されます。 北海道における施設の利用、さらにIPM・ICMに貢献する資材の活用場面は、益々拡大することになりましょう。

がんばる!クリンテート家族
クリンテートエクストラで高品質の花卉栽培北海道北見市(JAきたみらい)
服部 博泰 さん

全農主催第30回全国施設園芸共進会全農会長賞
おめでとうごさいます。

私の住む北見市は、北海道の東側、オホーツク海から内陸に入った北見盆地に位置しています。気候は、夏は暑く冬は寒いのが特徴で、全国一の日照時間を誇っています。
今年の冬は、百年に一度といわれるほどの大雪にみまわれ全国ニュースでも大きく取り上げられました。私のハウスも雪で埋もれ、雪の捨て場もないほどでした。除雪作業やハウスの修理など、今年の冬から春にかけては忙しい毎日でした。自然には、とてもかないませんね。
この環境の中で私は、玉葱5.5ヘクタール、花卉ハウス330㎡10棟、メロンハウス330㎡2棟で経営しており、現在12棟のハウスを所有しています。
北村会長からJA園芸資材協会会長賞を授与される服部博泰氏北村会長からJA園芸資材協会会長賞を
授与される服部博泰氏
私がクリンテートを知ったのは、約20年前のことです。ホクレンの農機具展示会で初めて話を聞いたのがきっかけでした。私はそれまで、サクビと農ビを使っていましたが、極寒期の農ビの強度の無さに苦労していました。
私のところでは、1月から作業を始めますが、暖地の方には想像もつかないと思いますが、気温がマイナス20°Cくらいになると農ビは硬くなり、ハウスの雪下ろしをしますとちょっとの衝撃でもフィルムが割れてしまうのです。クリンテートを導入してからは、そんな心配をすることもなく安心して作業できるようになりました。

あれから20年。現在は、全ハウスがクリンテートです。今は、クリンテートデラックスから新製品のクリンテートエクストラに順次切り替えており、10棟で使用しています。クリンテートエクストラの良いところは、抜群の強度はもちろん、透明性が格段に優れている点です。これからも、このクリンテートエクストラで高品質の花を栽培していきたいと思います。
農PO業界のトップリーダーとして、私たち生産者のためになる、更なる良い資材を提供し続けていただくことを期待しています。
平成15年11月27日第30回全国施設園芸共進会表彰式が行われ、切花・花壇苗他の栽培優秀生産者として、服部博泰・満子ご夫妻にJA園芸資材協会会長賞が授与されました。

三善加工、九州でやめ加工センター誕生三善加工では、今年3月に九州工場内にあった加工場を移転し、「やめ加工センター」としてリニューアルしました。「やめ加工センター」では、クリンテートのお客様のご希望に応じて、カットや中継ぎ、テープ入れなどの2次加工を行っており、九州地区でメインの加工場となっています。今回のリニューアルでは、内装をきれいにしただけでなく、大扉や外壁にクリンテ一トのロゴを描くなど、デザイン面でもこだわり、地域や見学者の注目を集めています。

熟練の加工技術に美しさを加えた「やめ加工センター」をこれからもよろしくお願いいたします。

やめ加工センター壁面のPRロゴ
やめ加工センター壁面のPRロゴ
入口プレート
入口プレート
加工作業中
加工作業中
cleantateロゴと安藤部長
cleantateロゴと安藤部長
やめ加工センター全景
やめ加工センター全景

クリンちゃんの豆知識
酸性雨
酸性雨は、pHが5.6以下の降水のことをいいます。
降水が酸性化する原因は、空気中のSOx(硫黄酸化物)ガスやNOx(窒素酸化物)ガスが増えることによります。都市近郊で排出されたガスが、遠く離れた森林部まで被害を及ぼします。

酸性雨酸性雨による被害としては、葉っばが酸に侵されたり、土壌が酸性化することで根を痛めることによる森林の立ち枯れが最も深刻です。また、河川や湖沼の酸性化が進むと、プランクトンや藻類が育たなくなり、pH5.0以下では魚がほとんど住めないとされています。
このほか、酸性雨は、金属、石材(大理石など)、コンクリート、モルタル、紙、繊維などの材料を腐蝕し劣化させます。屋外の建築物、橋梁、船舶、車両などの耐用年数を短くしてしまう恐れがあるのです。施設園芸用八ウスにもその被害が及ぶかもしれません。
日本は幸い、酸性雨の中和機能に優れており、深刻な被害は発生していませんが、同じ地球に住む者の責任として、SOxガスやNOxガスの排出を減らす努カが大切ですね。
(参考文献:小島覚著「よくわかる環境の話」)

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