ら行

流滴性農業ハウスの内側は外側より高温多湿になります。特に冬季のハウスを密閉した状態ではその傾向が大きく、内外の温度差の境界になるフィルムの内側で結露が発生します。
フィルムを構成するプラスチック材料は水をはじく性質があるので、このままでは、結露水が球状に密集して光線透過を阻害したり、水滴が成長しやがて落下(ボタ落ち)したりして作物に当たり、生育の障害の原因となります。

それを防止するために、ハウス内側のフィルム面には水をはじかない(流滴性、無滴性)特別な仕組みが施されています。
その仕組みは大別して次の2通りに分かれています。

(1)練込タイプ水となじみのある成分(親水性)をフィルム内に練り込んでいて、その成分がフィルムの表面に露出することで水滴を作らず、フィルム面に沿って水が流れます。この成分のことを流滴剤、無滴剤、界面活性剤と呼ぶことがあります。

(2)塗布タイプ親水成分を直接フィルム表面に塗工したタイプです。塗工する成分は光の波長より遥かに小さい粒子ですので、光の透過を妨げることはありません。

いずれのタイプも、ハウス内側面に流滴の工夫が施されています。ハウスの外側からフィルムの印字が正しく読めるように展張してください。

それぞれの長所と短所

  練込タイプ 塗布タイプ
長所 歴史のあるタイプで、比較的安価です。
絞り加工が可能です。
親水成分は消費されることがないので何年も効果が継続します。
流滴中のフィルム外観が綺麗です。
防霧剤が不要です。
短所 流滴剤が消費され、フィルムの表面に出なくなると機能が失われます。
流滴剤のフィルム表面への露出は、温度環境の影響を受けます。
流滴剤の化学変化で、気象によってはハウス内に霧が発生することがあります。
流滴剤とは別に、霧発生を防止する防霧剤が合わせて配合されています。
防霧剤については別項で解説いたします。
練込タイプと比較すると、低湿度の環境で流滴開始が遅れる傾向があります。
折れ、擦れに弱く、絞り加工などには向いていません。
比較的高価です。

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