よくある質問一覧

農PO一般
Q:「農POフィルム」って何ですか?
Q:農POは農ビより透明性が悪いのでは?
クリンテートについて
Q:クリンテートはどこがいいの?
Q:クリンテートのハウスでイオウを使うとどうなるの?
Q:クリンテートGM(グローマスター)はどうやって使うといいの?
調光について
Q:調光は何度になると、色が変わりますか?
Q:調光の遮光率は何%ですか?
Q:調光の作物の色づきは、透明フィルムと同じですか?
Q:調光の色が変わる温度は外気温ですか?ハウス内温度ですか?
Q:調光は内張りに使用できますか?
Q:調光が白くなったときに温度は下がりますか?透明になったときに温度は上がりますか?
生分解性マルチきえ太郎Zについて
Q:生分解性マルチとは?
Q:生分解性マルチきえ太郎Zの特長は?
Q:きえ太郎Zは薄い分強度はどうなりますか?
Q:植物由来の原料だから、環境にやさしいとは?
Q:きえ太郎Zの原料にあるマタービーとはどのようなものですか?
Q:分解をするまでどれくらいかかりますか?
Q:きえ太郎Zはどのように分解が進みますか?①
Q:きえ太郎Zはどのように分解が進みますか?②
Q:すき込みをする目安はありますか?
Q:後作に影響はありませんか?
Q:きえ太郎Zはどんな作物に適してますか?
Q:きえ太郎Zはマルチャーでの展張は可能ですか?
Q:きえ太郎Zはどのくらい保管しておけますか?
Q:ポリマルチとの違いはありますか?
Q:同じ圃場で連続使用は可能ですか?

「農POフィルム」って何ですか?

ポリエチレンや酢酸ビニルといったポリオレフィン系樹脂を原料として用いた資材のうち、 特に機能性に優れたものを旧『農POフィルム協議会』で命名し、「農POフィルム」と命名しました。
農ビと比較して、比重が軽い、ベタつかない、風に強い、などの特長があります。

クリンテート」「サンサクシア」は、国内の農POフィルムの中で、最も多くお使いいただいているトップブランドです。

農POは農ビより透明性が悪いのでは?

農POは農ビと比べてフィルムを透過した光が散乱しやすいため不透明に見えますが、作物生育に必要な光は十分に透過しています。むしろ初夏の強光期にはクリンテートの方が葉ヤケを起こしにくいといったメリットがあります。見た目よりも、使ってみてその良さを実感していただいています。

クリンテートのハウスでイオウを使うとどうなるの?

農POフィルムは一般にイオウの付着や浸透により、プラスチックの劣化が促進されることがあります。クリンテートは特殊な配合によって、できるだけ劣化しにくく工夫していますが、取り扱いには十分ご注意をお願いします。

クリンテートGM(グローマスター)はどうやって使うといいの?

グローマスター紫外線カットしていますので、害虫の行動や病気の発生を抑制します。
ハウス外張りや雨よけとして使用すると、病虫害の発生が少なくなるため、農薬の使用を減らすことができます。

作物としてはトマトやホウレンソウで多く使われています。
ナスやイチゴなど、着色に紫外線が必要な作物にはお使いになれません。
また、交配用のミツバチに対しても活動を抑制してしまいますので注意が必要です。
(交配用のマルハナバチ類は使用することができます)

グローマスター以外にもUVカット銘柄はありますので、製品紹介ページをご覧ください。

調光は何度になると、色が変わりますか?

調光の光学特性一般フィルムは温度変化で光学性能は変化しませんが、調光は散乱度合(透明感)が大きく変化します。

ある温度で突然変化するのではなく、アナログ的に変化します。
調光の光学特性測定法:フィルム温度可変の特製のヘイズ測定器を使用して測定した結果です。
(測定法は特許第6240549号公報に記載)

2020/4/9更新

調光の遮光率は何%ですか?

遮光と散乱の違いについて調光は高温時に遮光するのではなく、直達光を散乱光に変換するものです。
従って、全光線透過率は一般透明品とほぼ同じです。

遮光
遮光
散乱光
散乱光

光の散乱効果の様子(外気温24°C)調光は光の散乱により影が薄らぎます。ハウス内の光の総量は同じです。

光の散乱効果の様子

光線透過率調光は外気温の変化に伴い散乱光度合が変化するが全光線透過率ほとんど変化はありません。一般透明品と比較してもほぼ同じです。
また、紫外線の透過についても透明品と同等に透過しています。

光線透過率

調光の光学特性【温度依存性】調光は温度変化で散乱度合は大きく変わりますが、光線透過率はほとんど変化しません。

温度依存性
測定法:フィルム温度可変の特製のヘイズ測定器を使用して測定した結果(測定法は特許第6240549号公報に記載)

2022/10/12更新

調光の作物の色づきは、透明フィルムと同じですか?

紫外線吸収領域における影響(住友化学 加西農場)ペチュニアでの発色状況(発色差ありません)

ペチュニアでの発色状況
左:調光区/右:透明区
ペチュニアでの発色状況
左:調光区/右:透明区

継続してなすびの栽培を実施しています。
いちご等においてのミツバチ交配も問題ありませんでした。

トルコギキョウでの発色状況(発色差ありません)

調光区
調光区
一般区
一般区

サニーレタスの色づき

2016年10月11日撮影左が調光/右が透明フィルム
左が調光/右が透明フィルム
2016年10月21日撮影左が調光/右が透明フィルム
左が調光/右が透明フィルム

フィルム間の色の差は特に認められなかった。

供試植物:サニーレタス
培土:土太郎(スミリン農産)
栽培方法:プランター
播種:2016年9月8日

調光の色が変わる温度は外気温ですか?ハウス内温度ですか?

調光の散乱度合を変えるのはフィルムの温度です。

ただしわかりやすくするため、通常の説明では、「外気温に反応して変わる」と表現しています。

【理由】
フィルムの温度は、外気温、内気温に影響を受けますが、影響の受け方は、閉鎖空間のハウスの温度よりも、圧倒的に外気温の因子が高いです。
厳冬期に、ハウス内を加温していたとしても、フィルムに伝わった加温ハウスの熱は外気側に逃げ、フィルムの温度は外気に近づく傾向にあります。

調光が白くなったときに温度は下がりますか?透明になったときに温度は上がりますか?

調光の夏と冬夏の調光と透明フィルムの比較
白く変化したときには作物の表面温度は低くなり、透明に変化したときには表面温度は上がります。また、使用された方からは「夏季のハウス内体感温度が低かった」などの声をいただいています。
2015年7月24日12時頃 高知大学農学部様撮影
光線透過率
冬の調光とライト梨地フィルムの比較2017年3月3日9時25分頃 住友化学(株)加西農場
天候:晴天 外気温6.2°C
光線透過率

生分解性マルチとは?

土中の微生物の働きにより、水と炭酸ガスに分解されるマルチです。
一番の特長は、後片付けが楽になること。回収が不要で、土中にすき込むだけでOKです。
ポリマルチのように廃プラ処理の費用もかかりません。環境にやさしく、省力化できる資材なのです。


2021/4/5更新

生分解性マルチきえ太郎Zの特長は?

他の生分解性マルチとの違いは以下の2点です。
①標準厚みが0.015mm(15μ)であり薄いので、軽いこと
原料が植物由来だから、環境にやさしいこと
一般ポリマルチと比べて生分解性マルチは比重が大きいです。このため、同じ規格であれば生分解性マルチの方が重くなります。

生分解性マルチの厚み規格は、一般に18μが多く、ポリマルチ20μと比較しても重いです。
きえ太郎Zは15μを標準としており、薄い分軽くなります。大規模な圃場にお使いの方には、おすすめしたいポイントです。 

2022/10/12更新

きえ太郎Zは薄い分強度はどうなりますか?

生分解性マルチきえ太郎Zの初期強度は他社の厚み0.018mm(18μ)と同等でマルチャーによる展張性は変わりません。
分解の速さも大きな差はみられません。(試験の結果より)
薄い分収縮率が高いため注意が必要です。
収縮率が高いということは、あまりに強く展張すると後から縮んでシワになったり、破れたりする可能性が高いということです。
マルチ全般の注意点として、やや緩く展張することをおすすめしていますが、きえ太郎Zでは特にご注意ください。また、薄い分、展張中の風にはご注意ください。

薄さ比較グラフ

2021/4/5更新

植物由来の原料だから、環境にやさしいとは?

生分解性マルチきえ太郎Zは分解される時にCO2 を排出しますが、原料である植物はCO2 を吸収して成長します。
排出するCO2と吸収するCO2がほぼイコール。CO2を増やさない「カーボンニュートラル」となります。
このため植物由来だから、より環境に優しいといえるのです。

生分解性マルチの原料の大半は、石油由来です。もちろん安全性は確認されていますし、「廃棄物を削減する」という点では、原料にかかわらず、生分解性マルチは環境にやさしいと言えます。
地球にやさしい

2021/4/5更新

きえ太郎Zの原料にあるマタービーとはどのようなものですか?

生分解性マルチきえ太郎Zの主原料の生分解性樹脂のことです。
とうもろこし澱粉(でんぷん)など植物由来の樹脂です。
イタリア・ノバモント社が開発したマタービーは欧州・豪州で最も使用実績の多い生分解性マルチの原料です。
原料としての生分解性はヨーロッパでも認められています。

マタービーは種類が豊富で石油由来のものもございますが生分解性マルチきえ太郎Zにはその中でも植物由来のものを使っています。
非食用のデントコーンのでんぷんなどが使われています。
環境保護に厳しいヨーロッパのTÜV Austriaの認証を受けています。

  • TÜV Austriaの認証
  • TÜV Austriaの認証マーク

2021/4/5更新

きえ太郎Zはどのように分解が進みますか?①

劣化(低分子化)⇒生分解と2段階で進みます。
分解されるイラスト
分解性樹脂は高分子で、はじめは微生物には大きすぎて体に取り込むことができません。
①劣化:紫外線による樹脂劣化・水や熱による加水分解・微生物の酵素などにより、破断・崩壊が進みます。物理的に、小さくなっていきます。
②微生物分解:低分子化した生分解性樹脂を微生物が取り込み、水とCO2に分解されます。

2021/4/5更新

きえ太郎Zはどのように分解が進みますか?②

圃場での分解を模式図にしました。様々な分解要因が複雑に関与します。
以下の条件は、分解を促進する傾向にあります。
温度が高い、水分が多い、肥料の多い土壌(石灰質、硝酸態・アンモニア態窒素)、塩素系土壌消毒剤の使用
図解
2021/4/5更新

すき込みをする目安はありますか?

すき込み可能となる目安は、およそ3ヵ月です。(※)
必ず劣化具合を確認の上すき込みを行ってください。
※実際の分解速度は、圃場により異なります。また、同一圃場内でも差が出ることもございます。生分解性マルチの特性上、どうかご理解ください。
• 曇天続きや、雨が少ないことで劣化の進みが遅く、3ヵ月では十分な劣化が起こらないことがあります。
• 十分な劣化が起きていない場合、すき込みの際にロータリーへ巻き付いてしまう可能性があります。これを防ぐため、すき込む前に劣化具合をご確認ください。フィルムを手で押してみて、パリパリと崩壊するようならOKサインです。

2021/4/5更新

後作に影響はありませんか?

分解するまでの一定期間、土中に破片は残りますが、問題ありません。
特に根菜を栽培される方は、作物に噛んだりしないか、気になる点だと思います。これまでに弊社の製品をお使いいただき、後作に影響が出た事例はございません。安心してご使用ください。
念のため、まだ分解しきっていないフィルムが作物に付着しているのを見つけた時は、取り除くようにしてください。
きえ太郎Zは、日本バイオプラスチック協会によりその生分解性と安全性を認められ、生分解性プラマークを取得しています。
生分解性プラスチックを構成する元素は、炭素(C)・水素(H)、酸素(O)です。最終的には水(H2O)と二酸化炭素(CO2)に分解されます。有害物質が蓄積するといったこともございませんので、ご安心ください。(日本バイオプラスチック協会より引用)

生分解性プラマーク
2022/4/25更新

きえ太郎Zはどんな作物に適してますか?

スイートコーン、枝豆、カボチャ、大根、里芋、冬レタス、パイナップル、オクラ、ショウガ、サツマイモなどに適してます。
サンテーラの使用実績が最も多いのは「スイートコーン」です。
きえ太郎特設「栽培事例」をご参照ください。
• 播種~収穫までが3ヵ月ほどの作物や、栽培後半になると雑草の影響を受けにくい作物(成長過程で葉が土を覆ったり、途中土寄
せするなど) に適しています。
• 現在、当社実績ではスイートコーン、エダマメ用として多くご利用いただいています。

2021/4/5更新

きえ太郎Zはマルチャーでの展張は可能ですか?

問題なく展張できます。
ただし、ポリマルチに比べ強く引張ると裂ける恐れがあります。
少し緩めの展張を心がけてください。展張速度を落とす、マルチャーの押さえを緩くするなど、調整をお願いします。
強く引張って展張すると、展張時だけでなく、展張後に熱がかかることでマルチが縮み、破断することがあります。熱がかかりやすい夏季は特に、展張の際のフィルムのテンションにはご注意ください。
一方、冬季の展張では、低温によりマルチが硬くなり裂けやすくなることがあります。
お取り扱いにはご注意ください。また、整地をていねいに行い、風がない日に行ってください。

2021/4/5更新

きえ太郎Zはどのくらい保管しておけますか?

保管環境によりさまざまです。購入後はできるだけ早く使用し、使いきるようにしてください。
保管中は、水分や熱、紫外線などにより分解が進み、強度が低下します。
特に水分は、目に見えない微細な量でも影響します。保管中水分をゼロの状態にすることは難しく、どうしても強度低下は避けられません。
使用するまでの一時保管には、高温・多湿の状態や直射日光を避けてください。また、使用直前に開封し、一度開封したマルチは使い切るようにお願いいたします。

2021/4/5更新

ポリマルチとの違いはありますか?

①保水性がやや落ちること②熱で縮みやすいこと
この2点が異なります。
①保水性がやや落ちる
ポリマルチに比べ透湿性が高いため、やや保水性が低く、土壌が乾きやすくなります。
土壌の水分量にご注意ください。
②熱で縮みやすい
マルチを展張し、熱がかかると縮みます。これはポリマルチ、生分解性マルチ共通して起こる現象ですが、生分解性マルチの方が縮みが大きいです。
展張時のテンションは特にご注意いただき、パツパツに張り過ぎないようご注意ください。

2021/4/5更新

同じ圃場で連続使用は可能ですか?

可能です。
すき込み後しばらく土中に破片が残りますが、最終的には水と炭酸ガスになりますので、作物への影響はありません。

2022/10/12更新